日産LEAFに乗ってみた2011/05/05 23:33

電気自動車(EV)である、日産LEAFがレンタカーで借りられるそうなので、昨日(5/4)借りて実際に運転してみた。以下は感想。

(良いところ)
・静かで走りはなめらか、かつ加速力も十分

 見た目は普通の車なので、全く違和感なく乗ることが可能(現に、陪乗した彼女は僕が教えるまでEVであることを全く気づかず)。操作感はガソリン車と比べて全く遜色がないレベルに達していると言える。

 エンジンではないので、モータをふかすというような概念は存在しないけれど、アクセルをちょっと踏み込むとすばらしい加速力。これまでの電気自動車の(せいぜい20km/hしか出ないカート)概念を打ち壊された。
 停止状態~50km/h~100km/hまでの加速も滑らかで、風のような走りと僕はその日形容した。

 もちろん、ポルシェのようなスポーツカーと比べれば全然まだまだ、だけれども、普通車としては高級ガソリン車の域に達している。



(不満なところ)
・航続距離が130km程度とまだまだ短い

 貸し出し時に、「充電から多少時間が経っているので、80%残容量、航続距離120kmくらいですので、途中の公共充電器で充電して下さい。満充電にする必要はありませんが、ほぼ空の状態で返却はやめて下さい」と言われた。

 当日は、東京の木場~神奈川の藤沢までの60km弱の旅程だったんだけれど、これだと帰りは足りない。バッテリーが完全に上がってしまうことを、ガソリン車になぞらえて、EVでは「電欠」と呼ぶらしい。

 しかも、行きの旅程では調子に乗って加速性能とかを試すために、かなりアクティブに走らせてみたところ、バッテリーをみるみる消費してしまう。。。

 ECOモードという節電モードもあるので、切り替えてみると、急に車に元気が無くなってしまう。それでも、軽自動車(CVT)くらいの加速力はあるのだけれど、正直、走る上では全く楽しくない。



・充電に時間がかかる

 自宅でも充電ができるのかな?と思い、トランクの充電器を見てみると、200Vの専用コンセントでないとダメらしい。。。しかも、数時間レベルで時間がかかる。


 急速充電器ならば30分で80%まで充電できる、とのことで、設置されている場所を探してみると、藤沢市役所にあるらしい。電話して行ってみた。

 急速充電器は電源ケーブルが、ガソリンスタンドのホース並に太く、かつ、中身は銅線なので非常に重い。。。女性ではちょっと厳しいかも。装置も物々しいし、「絶縁試験中」ですとのメッセージも出るので、ちょっと一般人には怖いかも。後で調べたところ、400V 100Aでしかも直流(DC)で給電する装置だったらしい。。。交流ならまだマシか、と思っていたところ、直流だとすると、これは何か間違いがあると即死事故が発生しかねないように思える。


・高音周波数は耳に触る

最初は電車と同じだからしょうがないと思っていたけれど、やはり、高音周波数が耳にさわるところがあまり良くない。これはLEAFに限らず、プリウスでもよく言われてはいるけれどね。



(総論)
航続距離の事さえ除けば、既にガソリン車を十分以上越えた存在になっていると思います。

価格面でも、まだまだプレミアム感が強いところではあるけれど、(優遇税制も活用すれば)買えない金額でもない。


航続距離がどうしても限られてしまうので、ルートが限られているような営業車、あるいは近くに買い物にしかしかない人なら十分。

しかし、自動車の最大のメリットである、「どこにでも行ける」がまだガソリン車には及ばないところは、まだまだ電気自動車が主流にはなり得ない所なのかもしれない。
もし、例えば、航続距離が一回の充電で350km以上、一回の充電を10分以内とすることができれば解決すると思うけれど、それにはまだまだいろいろなハードルがある。





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