フレームの防止のためにできること2009/01/16 05:00

文字によるコミュニケーションはとても不自由なもので、それがために、しばしばメーリングリストや電子掲示板は収集不能なフレーム(フレイム?)状態となりがちです。

この、アウェアネス不足による情報伝達能力の限界に気づかず、文字ベースのコミュニケーションで十分だと思っている人が意外に多いようで、そのたびに残念な思いをします。

個人の能力、理解力に頼るのも限界でしょうから、やはりある程度のルール決めを事前にしておき、周知するのがよろしいでしょう。

これについて、phs-mobile.comブログの暇人さんが、公開の掲示板(ブログコメント欄)でのルールについて、まとまった提案をしていますのでご紹介します。
http://www.phs-mobile.com/?p=482

・敬語。基本的に敬語を使いましょう。敬語にするだけで反対意見もトゲがなくなります。日本語の便利な機能なので、ぜひ活用しましょう。

・反証や対案のない反論は出来るだけ避けましょう。同時に、情報や意見に対して証拠を執拗に求めることもやめましょう。

・議論の論理的矛盾を反論材料とすることは禁止です。私も昔はこれをよくやって場を荒らしてしまいました。論理がおかしいと思ったら、反論するのではなく低姿勢で追加説明を求めましょう。

・真実を追究するのはやめましょう。誰だって嘘をつけますし、公的なメディアや企業・行政だって嘘をつけます。議論の元になっているソースは嘘かも知れません。疑いだしたらきりが無いので、真実に関する見解に相違があっても「相手が間違っている」と主張するのはやめましょう。お互い自分こそが真実を語っているを信じている限りは水掛け論にしかなりません。

で、最後に、前にもちょっと書きましたが、最低限の「姿勢」として、

・相手の人格に敬意を払おう。
・自分の意見を尊重しよう。

(引用終わり)

パキシルについて2009/01/16 21:48

パキシルを3年半ほど服用していました。その経験ではいろいろあったのですが、忘れないうちに記録しておこうと思います。

「服用初日」
なんだか、不思議な気分でした。もともと、どうしようもなく調子が悪い状態で薬を飲んだので(当初1年くらいはレスリンも一緒に服用)、すぐに寝ていたのですが、目が覚めてみると、妙な覚醒状態であるのを経験しました。なんとも、皮膚感覚や、聴覚、嗅覚が新鮮な感じを受け取っているのを、家から出た瞬間に感じました。結局、その感覚はそのときだけでしたが。


「服用開始後、3ヶ月」

・副作用に耐える日々、ほぼ寝たきり

副作用として、気持ち悪くなる、というものがありますが、本当に、目が覚めている間は常に気持ちが悪いです。実際に嘔吐するわけではない(こみ上げてくるものはない)、頭がぼぉーっとしたじょうたいで、気持ち悪いです。僕は男なので実際のところは確認のしようがりませんが、妊娠初期のつわりがこんなもなのかなと、正直げんなりしました。

ほかにも説明書に列挙される副作用はたいてい経験しました。

 口の渇き、体のびくつき、発汗
 食欲低下(当初は胃薬を併用)
 電気が走るような、意識が一瞬飛ぶ感じ(実際に失神するわけではない)
 運動能力が鈍くなる、(ちょっとした間違いをしがちになる)
 思考能力も鈍くなり、考える力が無くなる(その代わり、薬の服用前にあった、悩んで、深刻に考えることも無くなりました)
 短期記憶が怪しくなる(ちょっとしたことが思い出せないなど)
 アルコールと併用してしまった時には、寝るときに幻聴も聞こえました(良くない事例)。

要するに、悩みが無くなった代わりに、何にもできなくなりました。。
重くのしかかっていた悩みから解放されていったので、その意味ではラクになっていたのは事実で、順調に薬を増量してゆきました。


「服用開始後、6ヶ月」

当初の副作用に慣れてきつつある状況ですが、まだ、起きて日中少し活動できる程度です。気持ち悪い状況は続いているものの、気分はラクで、診察時にもその意味では調子が良いと言えました。

ただし、生活を薬に依存している状況ではあり、服用後20時間経過し、次の服用時間が近づくにつれて、急に調子が悪くなったり、初期の頃は意味不明なイライラ感なども沸き起こっていました。薬無しにはふつうに生きることすら出来ない状態です。

この時期くらいに一度、薬の残量が無くなり、服用が中断した1日があり、精神神経薬の離脱症状というものも経験しました。これは、一度やったらもう二度とやりたくないほどひどいものでした。イメージとしては、インフルエンザにかかってしまったような状態で、苦しくて歩くことも困難でした。
急いで臨時に診てもらい、薬を飲んだところ、不思議なもので1時間以内に回復したので、これまた不思議なものだと思いました。

また、この時期に初めて気づいた副作用として、性機能の低下(いわゆる遅漏)がありました。

「服用開始後、1年~」

気分の悪さもだいぶん抑制されつつあり、時々、頭に電気が走るような感じがすることをのぞけばずいぶん回復してきたような気がしていました。

しかし、相変わらず長時間の睡眠が必要で(1日12時間程度)、起きている間の仕事というものも、非常に疲れやすく、高度な思考能力はあまり発揮できない状況でした。1日のうち、ちょっと出て働いていても、時間がたってくるとだんだんと調子が悪くなり、何にもできなくなりました。


この時点で、主治医に対して、「治るまでにいったいどれくらいかかるのでしょうか?」と聞いたところ、「石の上にも三年というし、急に改善するものではない、薬を飲んだまま(量を維持して)パワーがだんだんと戻ってくるはずです」と諭されました。

「服用開始後2~3年」

副作用の点では、気分の悪さが抑制されつつありましたが、常にぼんやりとした気分、時々電気がはしるような、感じが消えることはありませんでした。

とはいえ、通常の生活、ただ、普通に生きる分には全く問題ないといえます。ストレスを感じにくい(薬のせいでぼんやりしていることのよい面)せいもありますが、なんとなく生きているというところでしょうか。

診察では、一応経過を伝えつつも、調子自体は良いと報告していました。

「服用開始後3年半」

これまでパキシルを服用して、ぼんやりと、なんとなく生きてきました。特に強烈なプレッシャーを感じることもなく、また特別な軋轢も無く過ごしていたのですが、治療継続中も一応なんとか、辞めずに続けていた仕事の関係で、そうも言ってられなくなりました。

ぼんやりから、がんばるへ転換が必要になったのですが、どうしてもがんばることが出来ませんでした。集中し続けることが出来ない。集中すると急速に疲れるようになり、眠くなって、どうしようもなくなる等。体調は全般にいいはずなのに、負荷がかかると途端にダメになってしまう。このとき初めて、自分が(精神)障碍者の一人であることを思い知らされました。

体調はいいはずなのに、これはさすがにおかしいと思い、主治医に相談したところ、ちゃんと寝ているはずなのに、昼間に強烈な眠気が出てくるのは、うつ病の再発かもしれない、とのことで、思い切って薬を変えようか、という話になりパキシルを減量し、トレドミンを服用するように切り替えました。結果として、眠気は解消して、ある程度がんばれるようになってきたのですが、日記に書いたとおりに、同時に戻ってきた、不安感、焦燥感、嫌悪感、等の感情(生きる苦しみ)に苦しめられることになりました。


「パキシル減薬、中止の過程での離脱症状」

減薬から中止については、1ヶ月ちょっとを要しました。それまで1日30mgだったパキシルを1週間単位で20mg, 10mgと減らして、同時にトレドミンを増量しました。

急激な離脱症状は出なかったものの、気分の悪さや、頭に電気が走る感覚はあり、また同時にたまたま仕事がきつい時期に重なったこと、精神的にもつらいことが重なったため、かなりつらいものがありました。

最終的に離脱症状が完全に消えるまでに中止後1ヶ月半は要したように思います。


「僕にとってのパキシルという薬」

・初期の非常に悪い時期を救ってくれた薬でした。
・全体を通しては大体のところ、なんとなく、気分はぼんやりとしつつ、それなりに過ごすことができました。

SSRIはスマートドラッグの一種に入れる分類もあるそうですが、僕にとっては、むしろ知的能力の低下をもたらしたので、それに入れることには疑問があります。向精神薬と違って、気持ちよくもなりませんし、爽快感もありません。そういう意味では安全な薬なのかもしれないですけれど。

ただ、普通になんとなく生きる、という目的に限って言うならば、非常に助けになる有益な効果をもたらしてくれましたので感謝しています。

最後に、以上のパキシル服用については、厳格に主治医の指導にしたがって実施しました。うつ病になっている時点で、自分の正常な判断力は失われている可能性がありますので、これもそうすべきだったでしょう。

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